アクセシビリティチェックやってますか?
本題
アクセシビリティチェックの重要性
アクセシビリティとは、ウェブサイトやアプリケーションがすべてのユーザーにとって利用しやすいものであることを指します。
障がいを持つ方々や高齢者を含むすべての人々に対して、等しく情報やサービスを提供することは、社会的な義務であり、企業のブランドイメージ向上にも寄与します。
また、アクセシビリティに配慮することで、検索エンジンの評価が向上し、SEOにもプラスの効果をもたらします。
したがって、アクセシビリティチェックは、開発プロセスの一環として実施すべき重要なステップと言えます。
アクセシビリティチェックの方法
- axe DevToolsの利用方法
アクセシビリティチェックを効率的に行うために、外部ツールの利用が非常に役立ちます。
その一つとして、axe DevToolsをご紹介します。
このツールはChromeの拡張機能として提供されており、簡単にインストールして使用することができます。
- axe DevToolsをChromeウェブストアからインストールします。
- インストール後、検証したいウェブページを開きます。
- Chromeのデベロッパーツールを開き、axeタブを選択します。
- 「Analyze」ボタンをクリックすると、ページのアクセシビリティチェックが開始され、問題点がリストアップされます。
axe DevToolsは、発見された問題に対する詳細な説明や修正方法も提供してくれるため、迅速な対応が可能です。
- Next.js内でのアクセシビリティチェック
Next.jsプロジェクト内でアクセシビリティチェックを自動化するには、@axe-core/reactを利用する方法があります。以下にその導入手順を示します。
① 必要なパッケージをインストール
npm install @axe-core/react
②プロジェクトのエントリーポイント(app/layout.tsx)に以下のコードを追加します。
const React = require('react');
const ReactDOM = require('react-dom');
if (process.env.NODE_ENV !== 'production') {
const axe = require('@axe-core/react');
axe(React, ReactDOM, 1000);
}
これにより、開発環境でアプリケーションを実行する際に、自動的にアクセシビリティチェックが行われ、コンソールに問題点が表示されるようになります。
アクセシビリティに配慮したUIライブラリの活用
アクセシビリティ対応を自力で行うのは大変ですが、アクセシビリティに配慮したUIライブラリを利用することで、手間を大幅に削減できます。
以下は、アクセシビリティ対応がしっかりされているUIライブラリの例です。
- Material-UI: GoogleのMaterial Designガイドラインに基づいたReactコンポーネントライブラリで、アクセシビリティに関するベストプラクティスが組み込まれています。
- Chakra UI: シンプルでモジュール式なコンポーネントライブラリで、初期設定からアクセシビリティを考慮した設計がされています。
- Radix UI: 各コンポーネントのアクセシビリティに関する詳細な情報と使用方法が提供されています。これにより、開発者が確実にアクセシビリティを考慮した実装ができるようサポートしています。
これらのライブラリを使用することで、手間をかけずにアクセシビリティ対応ができるため、導入を強くお勧めします。
さいごに
巨大なアプリケーションを一からアクセシビリティ対応していくのは、非常にです。今回紹介した方法を活用して少しづつ対応していくことをお勧めします。